利用金額に応じて使い分けることが大切
カードローンには消費者金融と銀行カードローン、二種類のサービスが存在しています。一般に、消費者金融は申し込み手続きの簡単さや審査の迅速さで優位があり、銀行カードローンは金利の低さに優位性があります。
そこで複数のローンを一本にまとめる借金の一本化を行う際にはどちらを選択すべきなのか、消費者金融のおまとめローンと銀行カードローンの比較から、検討したいと思います。
申し込み手続きでは消費者金融のおまとめローンが有利
消費者金融では借金の一本化のための特別なサービスを提供しています。「おまとめローン」や「借り換えローン」と呼ばれるサービスで、借金の一本化を希望する人が申し込めるようになっているのです。おまとめローンに申し込み、融資が実行されると、消費者金融会社が本人に代わって既存ローンの返済を本人の名義で行ってくれることになっています。
しかし銀行カードローンでは、借金を一本化するための特別なサービスは提供されていません。そこで銀行カードローンでは、通常のカードローンを借金の一本化に利用しなければなりません。既存ローンの返済手続きも本人が行う必要があり、サービス面では消費者金融に劣ったものとなっています。そこで借金の一本化のための専門サービスを設けている消費者金融のほうが銀行カードローンよりも審査手続きが柔軟で、融資されるまでの期間も短くなっています。
借金の一本化をする際の金利の比較
次に問題となるのは金利です。ローンの金利は申し込んだ本人の信用情報や借入金の金額によって左右されることになります。そこで金利を比較するには、借入金の水準に応じて判断してゆく必要があります。
100万円未満における金利の比較
借金の一本化のためには比較的多額な融資が必要となりますが、ここでは少額な100万円未満の借入金に対する金利を比較します。なお、銀行にはおまとめローンが存在していないため、標準的なカードローンの金利となります。
- アイフル 15.0%
- 三菱東京UFJ銀行 14.6%
- 三井住友銀行 14.5%
- みずほ銀行 14.0%
- オリックス銀行 17.8%
- じぶん銀行 17.5%
- 楽天銀行 14.5%
このように金利は各社15%前後で横並びとなっていますが、意外なことに消費者金融のアイフルが、銀行のオリックス銀行やじぶん銀行よりも低い水準となっています。少額のおまとめローンを利用するのであれば、金利が最低レベルで手続きが簡便なアイフルを利用するのが有利だということがわかります。
300万円における金利の比較
300万円のプロミスにおけるおまとめローンと銀行各社のカードローンの金利の一覧は以下の通りとなります。
- プロミス 6.3%
- みずほ銀行 7.0%
- 楽天銀行 4.9%~12.5%
- 三井住友銀行 8.0%
- 三菱東京UFJ銀行 7.1%
- イオン銀行 7.8%
- 横浜銀行 6.8%
楽天銀行については申込者の信用情報によって金利が大きく動く傾向にあり、借金の一本化を目的に申し込んだ場合には最低金利の4.9%が適用される可能性はほとんどありません。そう考えると、事実上プロミスの6.3%が一番低い水準にあることがわかります。
一般的な印象とは異なり、消費者金融のプロミスのほうが、銀行カードローンよりも金利は低くなっているのです。借金の一本化のために300万円分の融資を受けるのであれば、金利が低く手続きも簡単なプロミスのおまとめローンを利用すべきということがわかります。
300万円以上の借金の一本化では、銀行が有利となる
このように100万円未満ならアイフルが、300万円ならプロミスのおまとめローンが有利となります。しかしプロミスのおまとめローンは300万円までと限度額が設定されているため300万円以上の利用が出来ません。またアイフルのおまとめローンは500万円まで利用可能となっているため、次に500万円における金利の比較を見てみます。
500万円の借入金に対する金利一覧
- アイフル 12%
- みずほ銀行 5.0%
- 楽天銀行 6.4%
- オリックス銀行 6.6%
このように500万円における金利は銀行のほうがアイフルの半分程度に抑えられているため、銀行を利用したほうが経済的であることがわかります。アイフルは少額で利用する際に低金利に抑えられているために、その分、高額で利用する場合には金利が高めになってしまうのです。
利用金額に応じて最適な金融機関を選択することが大切
借金の一本化のためには専門サービスが設けられている消費者金融であれば、迅速な審査や融資を受けられ便利です。また借入金額が100万円未満の場合はアイフルが、300万円までの場合はプロミスが、金利の水準も低く抑えられるために経済的となります。ただ借入金額が300万円を超えてくると、銀行カードローンを利用したほうが金利を低く抑えられることとなります。